電験三種を取得した後、「次は何の資格を取ろうか?」と考える方は多いのではないでしょうか?
この記事では、電験三種の価値をさらに高める資格を、筆者自身の体験や現場での活用事例をもとに5つ厳選して紹介します。
✅ 電験三種を活かせる資格とは?
電験三種は、電気主任技術者としての国家資格であり、施設の保守・運用・管理に大きな影響力を持ちます。
ただし、「それだけ」では活かしきれない場面もあるのが現実です。
組み合わせることで業務の幅が広がったり、転職・副業の武器になったりします。
🔽 電験三種と相性の良い資格5選
資格名 | 概要 | 相性ポイント |
---|---|---|
エネルギー管理士(エネ管) | エネルギーの効率的な使用に関する国家資格 | 電気+熱の知識が得られ、省エネ提案に直結 |
消防設備士(甲種4類など) | 消防設備の設計・点検を行う国家資格 | 電気設備と親和性が高く、防災対応も可能に |
冷凍機械責任者(第2種) | 冷凍設備の運転・管理に関する資格 | 熱源管理に強くなり、工場や施設での需要大 |
第二種電気工事士 | 建物内の配線工事を行うための国家資格 | 電験+実務対応で、現場力がアップ |
公害防止管理者(水質など) | 環境管理を担うための国家資格 | 工場での環境対応に強く、評価されやすい |
🧠 各資格の特徴と活用場面
① エネルギー管理士(エネ管)
筆者も取得済みで、最もおすすめできる資格です。
- 電気・熱・管理技術・法規の4科目構成
- 熱源設備(ボイラ、コンプレッサ、冷凍機など)への理解が深まる
- 製造業・ビルメン・エネルギー系コンサルなどでニーズ大
✅ 実際に省エネ活動やエネルギー原単位削減提案で「エネ管+電験」の組み合わせが非常に重宝されました。
② 消防設備士(甲種4類)
火災報知設備や非常放送設備の設計・点検・整備に関する国家資格です。
- 電気図面を読み取る力が活かせる
- 点検業務、設計業務、保守契約の営業など幅広い展開が可能
- 特に消防設備点検業務を受注する企業では重宝されます
✅ 電気保安の範囲を超えて、防災・設備安全管理業務にも対応できるようになります。
③ 冷凍機械責任者(第2種)
冷凍設備や冷凍倉庫、吸収式冷凍機などの運転管理を行う資格です。
- 特定施設では法定設置が義務
- 電気と熱の両方の知識が必要で、電験との親和性が高い
- 冷媒管理や冷凍サイクルの知識はエネ管にも通じます
④ 第二種電気工事士
- 一般住宅や小規模施設の屋内配線、電灯・コンセント工事などが可能
- 電験三種では「管理者」としての知識はあるが、実務の権限がない
- 副業や現場対応力向上に直結するため、独立志向の人にも人気
⑤ 公害防止管理者(水質)
- 工場や事業所が排出する水質汚染物質を管理・報告する国家資格
- 環境分野での信頼を得られる
- 法規制が年々厳しくなっており、今後も需要は高まる見込み
✅ 工場では「電気+環境」の複合知識を持つ人材は貴重です。
🔄 資格組み合わせの具体例
活動内容 | 必要な資格の組み合わせ |
---|---|
工場の電力・熱使用量の最適化 | 電験三種+エネ管 |
施設の総合保守管理 | 電験三種+冷凍責任者+電工二種 |
防災・安全対応含む点検業務 | 電験三種+消防設備士 |
環境対策・法令順守管理 | 電験三種+公害防止管理者 |
👣 筆者の歩んだステップ
筆者は以下の流れで資格を取得してきました:
- 電験三種(2年で合格)
- エネルギー管理士(エネ管)(1年で合格)
- 電験二種(2年で合格)
- 消防設備士(甲種4類)← 勉強中
- 冷凍機械責任者(予定)← 勉強中
エネ管を取ったことで、設備全体の省エネ提案や改善活動に関われるようになり、社内評価も上がりました。
🎯 まとめ|将来を見据えて、次の一手を
電験三種を取得したことは、「電気管理の入り口に立った」ということです。
これを活かすには、さらに視野を広げて「次に何を学ぶか」が非常に重要です。
🔸 関連業務をカバーできる資格
🔸 現場で求められるスキルとの連動
🔸 法規制や市場ニーズの動向
これらを意識して資格を選べば、あなたのキャリアはより確実に、そして強くなっていきます。